「神業」の漁
この本は日本各地の伝統的な漁法を斎藤氏の聞き書きでつづったものです。 もちろん、単純な漁法の紹介ではなく、その人の人生観や自然観なども語られています。 どれも素朴な漁法です。 その中に、サカナを根こそぎとらず、次の漁のために残す、次の年のために残す、次の世代のために残す、という工夫が随所に見られると思います。この本の中で語っている人たちは、みなさんが現役の職漁師です。 ぼくのような日曜釣師とは違います。 その心根を吉田川の恩田さんは次のように語ります。 アユやアマゴは川で泳いでいるときはただの川魚だが、漁師のビクに納められた瞬間から商品でね。それを注文に応じて数と大きさをきちっとそろえて、時間どおりに納めてはじめて収入になる。(恩田俊雄、p.85) う〜ん、ぼくのような日曜釣師には到底いえないことばです。 こんな気持ちで漁をしている人の傍には恐れ多くて近寄れません。 まさに「神業」を感じました。
ノスタルジー?
アウトドアフリークなら興味をそそられる本であることは間違いない。また、子供の頃に川で遊んだ事のある世代にもノスタルジーの世界に入り込めるのでは?。但し、この世界に興味を持っている人にとっては物足りないのかもしれない。興味があるゆえに深い世界(奥義、技術、知恵)については、物足りなさを感じさせるのではないか。
講談社
仁淀川漁師秘伝―弥太さん自慢ばなし (BE‐PAL Books) 江の川物語―川漁師聞書 魚とり名人・弥太さんの川遊び学校―生き物と遊ぶ、生き物に学ぶ (BE‐PAL BOOKS)
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