IPO疑似体験
元技術研究者が会社を辞め、起業から公開に至るまでの過程を
物語として描かれたもの。実際に起こり得る失敗と成功を
各所にふんだんに取り入れ、現実味を増し、また専門的すぎず、
適度に難しく、物語自体はとてもわかりやすく、簡単に読めた。
気軽に読めます
会社の設立からIPOまでの流れを小説に仕立ててまとめており、気軽に読めます。 主人公の会社は、途中何度か危機を迎えますが、全体的にはうまくいきすぎな事例のような気もします。 また、小説としての出来は高く評価できるものではありません。 しかしながら、こういうテーマを誰でも気軽に読める本にしたことは大いに評価できます。IPOやそこに至るまでの過程に興味のあるかたは、読んでみるといいのではないでしょうか。
上場までの道のりは遠く険しい・・
著者は監査法人出身の会計士なので「資本政策」「内部管理体制」など上場基準を満たすための手続きの描写が物語の中心、「ビジネスプラン」、「市場」「競合」を睨んだ戦略面までは網羅されていない。 しかし、ストーリーの中に資金繰りの苦労などスタートアップ時から時系列で現れるトラブルを織り込んでおり主人公の悪戦苦闘ぶりが臨場感たっぷりに伝わってくる。 上場を目指すには会社の骨組みである人事・労務関係の諸規定の制定、会計システムの確立など、バックオフィス系の業務が相当な負担になること、それに関わる「士」に対する費用がバカにならないこと、本書の主題ではないが起業するならステークホルダーへの「プレゼンスキル」「スピーチスキル」「交渉スキル」「人を見抜く目」を持ち合わせていないととても成功はおぼつかない・・・ことを実感した。 APPENDIX5,6では、資本政策に緻密さが必要なことが理解できるし、ストックオプションについての解説も解りやすかった。 物語全体としては、余計な装飾がなく著者が伝えたい上場手続きの複雑さがよく書かれている本だと思う。
参考書として
専門書への導入として、読んでみるとよい参考書だと思います。起業から株式公開までのプロセスについて、物語として展開されています。著者の経験を反映して、全体的に監査法人側の視点で記述されているため、株式公開を見据えて何をなすべきかを考えている方には、とても参考になるのではないでしょうか。ただ、「起業」をタイトルに掲げている割には、その点の記述が薄いかなと感じましたので、マイナス1点とさせていただきます。
自然に株式公開のポイントを学べます
IPOというと、とかく公開そのことが目的となりがちたが、本書ではそのあたりに注意深く配慮した内容となっている。読みやすさ、理解のしやすさを狙っての物語仕立てとなっているが、著者および3人のアソシエイツの豊富な実務経験で裏打ちされているので、IPOを目指す経営者やその支援者にとって格好の教材となることは間違いないと思われる。 もちろん、著者は小説家ではないので、ストーリーの運びには物足りないところがあるが〔悪い人(?)も初代CFO以外は設定されていない〕、それが逆にIPOの仕組みそのものをわかりやすくしているともいえる。
東洋経済新報社
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