学生寮の食堂、夕飯時に20分だけの全国ニュースをぼんやりと眺める日常のなかで、ショッキングなニュースが流れたのをおぼろげに覚えている。
体にある日寄生した虫が、体内で芽を出すようにあらわれそのまま死に至るというまれな症例で患者が死亡。なんと3〜40年ぶりに確認…そして、そのニュースを安藤優子か幸田シャーミンかどっちかが「怖いですね」とコメントしていたのが異様に頭に残っている。
で、自分はそのニュースの「体内で芽を…」ってとこを耳だけで聞いていて、体の重篤な部分に芽を出して根っこを張るキノコの一種か何かと思ってそのイメージを膨らませていたのですが実はそうじゃなくって、調べてみるとどうも一匹の虫が芽を出すように次々と分裂して体中の筋肉やら内臓やらの体内組織に繁茂するというもっともっと恐ろしい虫らしく、どうも「人間という宿主に寄生するとこうなってしまう、成虫になるとどんな形になるのか確認されていない謎の虫」(それゆえに「孤虫」というらしい)なのだそうである。
最近WEBメールのボックスに例の「info@***.com」の迷惑メールの隔離フォルダを作って、そこに一括できゃつらを受信していることにしてる。ごくまれにまっとうなメールが混じるのでちゃんと覗かなきゃいけないのだが、それをより分けたりくだんねー好奇心からジャンクメールの中身を覗いたりしていると、その芽殖孤虫のテキストを読み終えたときと同じ恐怖を感じる。物言わぬ、意思も持たずただ本能に忠実な虫がうじゃうじゃと、メールボックスの中にびっしり詰まっている。一日放っておけば2〜30通届くそれら。同じメルアドで何通もやってくるのも、芽を出して自己増殖しているところを髣髴とさせる。ヘッダ情報を見てもどこから来たのか、親はわからない。彼らはネット文化を食い荒らす寄生虫だ、と思っているがまったく、その通りだ。
逆援助をする女性など居ないが、芽殖孤虫は都市伝説でなく実在するのだよ。