ラバーソウルの弾みかた ビートルズと60年代文化のゆくえ (平凡社ライブラリー)



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ラバーソウルの弾みかた ビートルズと60年代文化のゆくえ (平凡社ライブラリー)
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大いなる誤解

 優良なポップカルチャー論ではあるが、扱っている題材が多岐にわたっており、事前にある程度の知識が必要とされる。
 しかし付録の「ニール・ヤング再考」は考察不足の感が否めない。「ジョニー・ロットンをキングと呼んで讃えるニール」(P.344)とか、「"Out of the blue"(忽然と現れ)"and into the black"(闇に消えた)という簡素な色彩対置でジョニー・ロットンのすべてを歌い込んでしまう」(P.350)という記述でも分かるように、著者はニール・ヤングのアルバム「ラスト・ネヴァー・スリープス」において多大な誤解をしているように思われる。ここに参考までにアルバム一曲目の「マイ・マイ、ヘイ・ヘイ」の‘正解’を記しておこう。どのような時代背景で詩が書かれたのかを勘案しながら訳さなければならないと思う。因みに‘ヘイ’とはパンク・ロックのポゴ・ダンスに対するパンク以前のロックの象徴。

 俺の‘ヘイ’(と呼ばれるカントリー・ダンスは古臭いが)
 ロックン・ロールはここにある
 ロックン・ロールは衰えるくらいなら
 燃え尽きるべきなんだ
 (俺はこのカントリー・ダンスを円舞する)

 突然恩恵を得た
 ミュージシャンたちはおまえにそれ(ロック)を与えるが
 おまえはそのために苦しむ
 おまえが突然成功する時
 一度おまえが売れてしまえば二度とおまえは元には戻れない

 天下をとった人間が死んでも誰も彼を忘れはしない
 これはジョニー・ロットンの話だ
 さびるくらいなら燃え尽きるべきなんだ
 天下をとった人間が死んでも誰も彼を忘れはしない

 そうだろう?
 俺のロックン・ロールは死ぬことができないんだよ
 ロックン・ロールは見た目以上にリアルなものなんだ
 



平凡社
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