ホンダのDNA継承術 (日経ビジネス人文庫)



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ホンダのDNA継承術 (日経ビジネス人文庫)
ホンダのDNA継承術 (日経ビジネス人文庫)

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偉大な創業者のDNAを継承する企業

1990年代初頭、ホンダは深刻な業績不振にあえいでおり、置き場に困るほどの在庫を抱えていた、という話にまず驚かされたが、この本は、そんな状態から、非常に競争の激しい自動車業界での再編を生き抜いて、勝ち組企業になるまでの、経営革新をまとめている。

1991年、4代目社長に就任した川本信彦がホンダ再生に着手することになるが、その後何代か社長が交代しても脈脈と受け継がれるのが、偉大なる創業者、本田宗一郎のDNAである。
川本は、社長に就任した直後、旧来の「本田宗一郎語録」に代わる行動指針として「ホンダフィロソフィー」を策定する。自由な社風に管理の思想を導入するものであったが、その根底には、本田宗一郎の創業精神がある。

社員に夢を与えるレース活動やロボットの開発に力を注ぐ一方で、顧客の求める商品開発や品質管理を地道に行っている、まさに日本企業の強さの原点を見る思いである。

また、本書では、GEのジャック・ウェルチ、IBMのルイス・ガースナー、日産のカルロス・ゴーンの経営改革を紹介しているが、ホンダの改革と比べると、短期間で結果を出すための経営技術中心の改革、という印象が強く、異質な印象であった。
ジャック・ウェルチ等の経営技術を前面に出した経営手法が優れているのか、創業者の精神を継承し、社員に浸透させることに努力する経営手法が良いのか、優劣は付けられないが、この本を読んだ後の率直な感想としては、長期間、安定して企業を繁栄させるには、後者の方が優れていると感じた。



日本経済新聞社
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