日本の植民地支配―肯定・賛美論を検証する (岩波ブックレット)



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日本の植民地支配―肯定・賛美論を検証する (岩波ブックレット)
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多極的な見方

批判が随分と多いようですが、私はそれほど悪い本ではないとおもいます。
今現在の膨張し続ける右翼思想に一石を投じる本です。
なかなか説得力のある内容だとおもいます。
ただ自虐史観だとか左翼だとかで片付けず、こういった考え方もあるという感じで捉えたらいいとおもいます。
かならずしも、この本に書いてある事が正しい訳ではないのですから、別にそこまで必死になって批判する事もないかと・・・・・
本当に入門書です

 量から見て、大した内容のことは言えないのは仕方がないのかもしれない。

 しかし、歴史認識をきちんとするために、入門書として中学・高校生程度に読ませるには最適。

 それにしても、これを「自虐史観」という方たちは、なぜ駒込武ら著者たちの研究書の方に書評を書かないのか。
 これは、かれらの研究の成果のごくごく表層的な一部分にすぎない。
旧満州の住民の対日感情が良いのは何故か?

 1970年代後半、中国から、多くの留学生が日本に来る様に成った頃の事である。この時期、私が居た医学部と大学病院にも中国の医師達が留学生として滞在し、日本の医学を学び、或いは、研究に従事する様に成った。そこで彼らと交流する内に、私は、或る事に気が付いた。それは、旧満州から日本に来る中国人の医師達が、日本に対して抱く憧れ、尊敬の気持ちが、驚くほど深い事である。当時、私は、中国の人々に対して深い罪悪感を抱いて居た。だが、その当の中国人医師達が、特に旧満州地域からの留学生の日本に対する感情が、余りに良いので、当惑した事を覚えて居る。
 例えば、或る医師は、日本にやって来たその時、もう、かなりの年であったが、文化大革命中、毎夜、戸を閉め切って、隠れて日本語を勉強したと言ふ苦労の体験者だった。文化大革命中の中国では、日本語を勉強して居ると、それだけで命を奪はれる事有った筈である。しかし、その医師は、そんな時代に在っても、隠れて、必死に日本語を学んで居たのである。その中国人医師の体験を聞いて、当時の私は、「中国で、日本が、あれだけ悪い事をしたのに、ここまでして、命がけで日本語を学ぶ中国人が居たのか」といぶかしく思った事を覚えて居る。
 しかし、その後、私が知った事は、この医師は何ら例外ではなく、旧満州では、こうした日本への憧れが、戦後ずっと存在して居た事である。そして、それは、日本の満州統治が、決して、中国政府や朝日新聞が語って来た様な物ではなかった事を物語って居ないだろうか?私のこの疑問に、この本は、全く答えて居ない。

(西岡昌紀・内科医/戦後61年目の夏に)
墓穴

植民地時代を否定したい人にとっては墓穴とも言える本ではないか?
内容からして論理的に無理のある話が多すぎる。

例えば「朝鮮は清国に服属していたのか?」
では伝統的な宗主国・朝貢国の関係と植民地統治とは違う
と主張するが、韓国がいかに屈辱的であったかは
「李王朝六百年史」李太平著(アマゾンにはありませんが)
から分かる。ちなみにこの本では併合時代を悪と主張している。

他にも「いくらなんでも無理があるでしょ」という所が多すぎる。

併合時代について個人的に思うことは
日本は良いことも悪いこともしたと思う。
今で言うなら小泉は日本を良くしたか悪くしたかを
議論するようなものだろう。

しかし今は左翼、右翼の思惑が入り乱れて
偏った情報、捏造が飛び交っているのが現状ではないか?

本書はその中でも最も左に位置する内容。
その方面の主張、思想を知りたいならお勧めできるが
その方面を支持する方には勧められない。
墓穴をほった内容だから。
思考の偏りの弊害がわかる本

タイトル通り、日本の朝鮮・台湾統治肯定論に対する批判本ですから、結論は良くない方向に解釈するようになっています。はじめから公平な視点がなく、「悪しき植民地」という結論が先行しているため、かなり強引な結論を出しています。たとえば「日本は多額の投資をして、民衆の生活向上させた」ことを認めながらも、それは日本のためでもあったからという理屈をつけて、良くないという結論を出していますが、その論法を使えば、お年よりに席を譲る行為が、譲った本人が清く生きる目的があれば悪いことだ、という結論になり、道徳観の欠如した考えです。この考えでは、どんな親切でも悪いことにしたてあげられます。ですからこの本は偏った思考をもつ人の強引な結論へのもっていき方を知ることができます。また、はじめから結論を決めてしまう弊害がよくわかる本です。中立的結論を求める方には不満な本でしょう。ただし、この本は一方的な都合の良い資料をつまみ食い的に出し、感情的に終わってしまう一般的な左翼本とは少々毛色が違います。批判の結論を出す前に、客観的視点から資料を提示しようという試みがみられる部分もあります。従って、途中の資料提示部分まで読み、著者の結論にとらわれずに、読者が各自で結論を出すという使いかたであれば、有効な面もある思いますので、肯定論派の人も一読して損はないとおもいます。強引な結論がなければ星はあと一つ二つ増やしても良いとおもいます。



岩波書店
生活の中の植民地主義